舟橋村エリアマネジメント勉強会の修了式がおこなわれ,舟橋村の金森勝雄村長,北陸事務局富山財務事務所の長谷川正浩所長,日本造園建設協会北陸総支部の久郷愼治支部長をはじめ協力金融機関と後援機関の関係者,報道関係者など約40名が参加した。参加各団体がこれまでの勉強会を経て構築したCSV事業計画を発表した。
主催者挨拶
日頃からの舟橋村子育て共助のまちづくり事業にご理解ご協力にお礼申し上げる。本事業は高い評価を受け,出生率・転入数などの成果をあげてきた。今後どう進めるかのエリアマネジメントの創出が重要となる。村内で活躍している各事業者の皆さんが連携して,舟橋村にふさわしいエリアマネジメントを構築してもらいたい。これまでの活動と勉強会の成果の発表を嬉しく思い,第2期総合戦略に活かしていきたい。来年1月で16年間務めた村長を退任するが,今回の勉強会が村の次世代へ繫がる成果を生み出してくれることを期待している。
来賓挨拶
本日の発表まで至ったことはこれまでの取組みの賜物であり関係者の皆様に感謝する。この勉強会では村の地域課題と稼ぐ力を見直し,メンバーが有機的に結びつき,コミュニティの活用したビジネス構築を目標に本日の発表までに大変苦労されたと思う。この苦労はネットワークの構築や今後の取組に活かされるステップアップである思う。また,本日の発表・取組を含め引き続き財務局の機能やネットワークを活かし舟橋村の課題解決の取組の推進に伴走し,地域活性化へ務めさせていただきたい。
一般社団法人日本造園建設業協会北陸総支部 久郷愼治支部長 |
このようなコロナ禍の中でエリアマネジメント勉強会を開いていただいた関係者の皆さまに心から御礼申し上げる。今回の勉強会へ参加して公園を中心として多くの方から貴重な意見,アイディアを聞かせてもらったことは大変よい経験となった。この勉強会はゴールでは無く始まりである。8回の勉強会で得たものを糧として今後の業界の在り方,公園のあり方,富山県全体が良くなるように努力を重ねていく。
これまでの勉強会の振り返り
これまでの7回の勉強会でのポイントは下記の通りである。
- ・村と参加企業の共通課題は,“人口減少の歯止め”をすることである。
そのために必要なことは,「①人口流入(5年間20世帯(40人)の転入)」と「②出生(出生率1.82の維持/5年間155人の出生)」であるとともに,転入のための受け皿整備や,さらなる共助(構造図の右)の推進が必要である。
- ・構造図の“右への流れ”のためには,構造図の左の「交流・参加」は単なる集客ではなく,“関わりを創ること”で共助が醸成されることが重要。(園むすびやさくらんぼの「交流・参加」は,関わりから生まれる共助である)
- ・共助を創るためには,“滞留時間”や“繋がる仕掛け“が重要。
- ・マルシェに着目する。園むすびやさくらんぼクラブの活動と魚津・田辺のマルシェの共通点は何であるか。
- ・自社の“利益・付加価値”を考え,共通課題解決への投資は自社にどのような“利益・付加価値”を生むのか。
参加団体のCSV事業計画の発表
これまでの勉強会を経て参加各社が構想する舟橋村の地域資源や地域課題の解決(人口減少歯止め)資するCSV事業計画について1団体3分間程度で発表し,その後内容への質疑と意見交換をおこなった。
今回の勉強会を終えての感想
- 一般社団法人日本造園建設業協会北陸総支部 久郷愼治支部長
- 地方創生に造園業が何かできるのではいう声をかけていただき、参加したが,全国へ発信していき,日本一小さな舟橋村を日本一大きな地域創生のイノベーションの村としてアピールしていきたい。村へ恩返しできるよう造園業者としても考えていく。
- 北陸財務局富山財務事務所所長:長谷川正浩氏
- 今日の発表で皆さんの熱量をしっかり感じた。皆さんの考えたことを最後に実際に最後にやるのは村の人たちであり,村民が何ができ,私たちが何をできるのか参加できるのかが最後の結果である。そのことを広げていき,地域の人が考えていくことが一番良いと思う。
- 舟橋村長:金森勝雄
- コミュニティ,共助をビジネスに繋げていくという視点は,自主財源に乏しい自治体において行財政運営の新しい目線である。行政とは何か,住民の幸せは何かを絶えず考えていきたい。
総括と閉会挨拶
金森村長はじめ,関係者の皆さんに多大なる協力をいただき,ありがとうございます。
舟橋村と富山大学と繋がり14年経ち,多くの人材が育ってきました。大きな力をいただいた富山財務事務所の支援,造園業界の協力に感謝いたします。舟橋村の取組の特徴は,まさにEBPM(Evidence-based Policy Making)という最先端な取組です。次のステージへ向けて,今後ともよろしくお願いします。