舟橋村地方創生
舟橋村/富山大学

平成29年度事業 Project

マネジメント組織のあり方WG(第3回)

日時 :平成30年1月17日(水)14:00〜16:00
会場 :舟橋会館2階研修室

舟橋村モデルエリアをケーススタディとして,マネジメントのあり方を考えるワーキンググループの第3回目が開かれた。住民とデベロッパーと共にまちづくりに取り組むHITOTOWA INC.の事例から,コミュニティ活性化に必要な取り組みや組織体制, 資金調達方法などを学んだ。

<参加者概要>
  1. ハウスメーカー:7社7人
  2. 造園     :2社2人
  3. 保育園    :2社4人
  4. オブザーバー :7社8人 合計18社21人

オリエンテーション

株式会社日本能率協会総合研究所 塩見一三男
マネジメント組織のあり方WG(第3回)
<WGの位置づけと目標について>
  • 舟橋村のモデルエリア(賃貸住宅・都市公園・認定こども園)の空間でのマネジメント主体形成へ向けた勉強会の位置づけであること。
  • コミュニティ創出の取組み・組織体制・取組み費用の捻出など,モデルエリア内のマネジメントのあり方を考えるワーキングをこのWGでおこなうこと。

事例研究 「住民とデベロッパーとまちをつくる」

講師:HITOTOWA INC. 代表 荒昌史氏
HITOTOWAの活動紹介と「まちにわ ひばりヶ丘」でのコミュニティマネジメントの取り組み事例について報告
HITOTOWAの活動紹介と「まちにわ ひばりヶ丘」での コミュニティマネジメントの
取り組み事例について報告
  • まちづくりには100のエリアがあれば100のカタチがある。事例はそのまま当てはまらない。エッセンスをつかみ取って活用してもらいたい。
  • HITOTOWA が提供するネイバーフッドデザイン。
  • ネイバーフッドデザインとは、近くに住む人々の信頼関係づくりを 通して、防災減災、孤独な子育て、独居老人の増加、環境問題など 都市におけるさまざまな課題を解決していくこと。
  • 地域の課題解決は共助がベース。共助がないとなにもできない。
  • HITOTOWA のメソッドは「ゴール設定/goal」「場所/spsce」「機会/opportunity」「主体性/ownership」「見識/literacy」「仕組み/system」
  • コミュニティは「血縁」「地縁」「学縁」「社縁」が支えてきたが近年は,地域や暮らしを良くしようとする「価値観縁」が増加。 ・「しがらみ」と「こどく」の間は何なのかの「つながり」をつくる。
  • 西東京市のひばりが丘団地でのエリアマネジメント事例「まちにわ ひばりが丘」の概要。
  • 正会員は「住民」監事として「UR都市機構(団地再開発)」理事として「デベロッパー(住宅開発4社)」で組織形成。HITOTOWAが事務局として運営し,将来は主体である住民へ移譲する。
「場づくり」「お金づくり」
  • エリアマネジメントスペース「ひばりテラス118」の紹介。
  • ハード面ソフト面では,利用者が自由に変更できる余白を残すことが大切。
  • 利用者が集まるからコミュニティができる。
  • コミュニティに来ない人を来させる工夫が必要で,イベントに頼りすぎない意識が大切。
「人づくり」
  • 担い手の発掘・育成のためにボランティアチーム「まちにわ師養成講座」を開講。
  • 質の向上のためスキルアップをしながら活動する
  • 住民参加の仕組み「まちにわ師」の役割は,①ひばりテラス118の運営(つなぎびと)②まちの情報発信(つたえびと)③イベントの企画・運営(つくりびと)
  • 参加する人のモチベーションは様々なので運営が考慮する
  • イベントなどの活動で主催者(裏方)側が出過ぎない。目立たせない。主役は参加者。
「お金づくり」
  • 考え方として①持続的活動の継続・発展には当然資金が必要②コミュニティビジネスを成り立たせることは容易ではない③費用をかけないで最大のコミュニティ効果を得ながら,そのコミュニティ効果を損なわない範囲で,最大の収入を得ていく④お金の用途は,恨みつらみを買うので要注意
  • まちにわひばりが丘の収入源を紹介(テナント賃料,寄付金,会費など)
  • これから取り組む収入源計画を紹介(植栽管理・広告事業。レンタルボックスなど)
<主な質疑応答>
コミュニティは,第三者が入ってくるほうが良いのか?
コミュニティはその場の人の総和。第三者が入ると企画段階からのゴール設定がつくりやすい。
分譲のコミュニティデザインの違いは?
分譲は人付き合いに慎重なところからスタートする。
新しいコミュニテイと,元住民のコミュニティをつなげる上での障害となることは?
義務的・封建的なこと。丁寧に説明し自分たち側のことを理解させる。
ゴール設定を共有化する仕組みは?
街の活性化・保全,趣味の充実,地域の課題解決などの要素からデザインする。
持続するコミュニティの考え方は?
人・場所・お金の仕組みのバランス。一つの団体だけで無く複数の団体がいると持続していきやすい。
イベントスペースの活用でのアドバイスは?
商業利用者との繋がりをもつこと。マルシェなどで見つけた。
良い土着コミュニティは?
様々な経験を積んだアクティブシニアが増え新しい風がおきるだろう。
ICTがうまく利用した事例はあるのか?
年配者が多くリテラシーが低く情報弱者がまだまだ多い。
ゴール設定での1年間の評価は?
成果や自己評価と合わせヒアリングや学術機関での検証などもおこないフィードバックさせている。
ひばりが丘での子育て関係の事例はあるか?
子育てママさんのイベントやコミュニティがある。女性が活躍する場があり,口コミ力も素晴らしい。