舟橋村地方創生
舟橋村/富山大学

平成29年度事業 Project

造園業地域イノベーション塾(第2回)

日時 :平成30年1月29日(月)17:00〜19:00
会場 :富山県民会館501号室
参加業者 :7社

造園業地域イノベーション塾の第2回目が開かれた。参加メンバーらは,富山県の人口ビジョンなどからみた人口減少について各種データーから検証し,人口減少が将来に与える影響についてを考えた。

前回の振り返り

前回のポイントと参加者の主な発言内容について振り返えるとともに,前回講義の追加として富山県各市町村の公園費の推移について説明があった。

造園業地域イノベーション塾(第2回)講義
ー人口減少・地域課題・ビジネスー

講師:株式会社日本能率協会総合研究所 塩見一三男
造園業地域イノベーション塾(第2回)オリエンテーション

<主な内容>

  • 富山県の総人口、高齢化率、自然動態、社会動態等の推移
  • 富山県の年齢別・地域別の転出入
  • 富山県、市町村別の将来人口推計
  • メッシュ別の将来人口推計
  • 人口減少によって生じる課題

グループ討議

〈テーマ〉

①「人口減少」はなぜ止まらないのか?=構造的要因?
 ②「人口減少」が進むと,10年後,20年後にどのような問題が生じてくるのか?
   (地域社会,造園業)

進行 :株式会社日本能率協会総合研究所 塩見一三男
コーディネーター :富山大学地域連携推進機構 教授 金岡省吾
アドバイザー :舟橋村生活環境課課長 吉田昭博
造園業地域イノベーション塾(第2回)グループ討議

<主な意見>

①「人口減少」はなぜ止まらないのか?

  • 日本が豊になった事で,出生率低下・未婚などを招いている。富山では若者が都会へ出たがるのは仕方がない。
  • 結婚や出産の価値観が変貌。個人の価値観が尊重されるようになったことも起因している。
  • 晩婚化,子育てしにくい環境,無職の若者の増加や経済環境など将来への不安がある。
  • 情報過多や都会に偏った情報により都会へ人は流れていく。
  • 地方に魅力を感じる仕事が少ないので便利な都市へ流れている。人口が減少しても地域集約して再構築すればそのマチの住民は増える。
  • 結婚しないと子どもは産まれない。仕事も含め満足感が多様化している。生活が豊になりすぎた。
  • 結婚出産への女性の考え方が変化してきた。結婚についても出会いの場が無くなってきた。

②「人口減少」が進むと,10年後,20年後にどのような問題が生じてくるのか?

  • 高齢者のみではインフラの維持が困難。若者がさらに離れる。日本全体の国力低下を招き存亡に関わる。
  • 地域コミュニティの衰退が叫ばれるが,人口減少だけが理由では無い。人が少ない方がつながりは強くなることもある。コミュニティが強いことでの弊害もある。
  • 税収減での行政サービスの低下,働き手が減ってくると企業活動の維持もできなくなる。
  • コミュニティが減少し,活性化しなくなる。人をつなげるにはどうすればいいか考えて活路をひらきたい。
  • 人口減少により経済が縮小し産業の衰退していく。
  • 施設や住宅の新築,設備工事が無くなる。自治体間の格差が大きくなり,自治体の集約化が必要となる。
  • AI化やロボット化が進んでいくだろう。

金岡教授のコメント

「今日の講義の大きな目標は,地方創生に関与する造園を考えるコト。まず人口から考える。大学でも富山に留まる教育をしている。帰ってきてもらうためには皆さんの造園の仕事も魅力的にしなければいけない。社会減を止めると同時に出生数の増加も重要。舟橋村の取り組みが注目されている理由がわかるだろう」

吉田課長のコメント

「村が勉強会をなぜ始めたかは,県内ハウスメーカーと首都圏のハウスメーカーのレベルの違いを痛感したこと。フィールドを提供して民間サウンディングし,共に新しい仕事をつくっている横浜市の取り組みと旧態依然とした入札方式と比べ,地方への流れをつくるためには役所も魅力あるモノに変えていきたいことが最初の経緯。舟橋村はフィールドを提供する。役所も企業も仕事も魅力あるモノに変わっていかなければいけない」