マネジメント組織のあり方WG(第4回)
日時 |
:平成30年2月16日(金)14:00〜16:00 |
会場 |
:舟橋会館2階研修室 |
舟橋村モデルエリアをケーススタディとして,マネジメントのあり方を考えるワーキンググループの第4回目が開かれた。資金調達の手法研究として近年急拡大している「クラウドファンディング」の仕組みと活用事例を学び,事業運営における新たな資金調達方法の活用について検討した。
<参加者概要>
- ハウスメーカー:4社4人
- 造園 :2社2人
- オブザーバー :1社1人 合計7社7人
開会・前回の振り返り
- WGの位置づけと概要の再確認と第1回・第2回・第3回のワーキングの振り返りがおこなわれ,これまでのWGの要点を再度確認・共有した。
手法研究
講師:クロスオーバー・ワークス合同会社 |
木田拓也氏 |
新たな資金調達方法として注目されているクラウドファンディングの概要や仕組みを解説し,活用事例を紹介した。
- クラウドファンディングとはCrowd(群衆・民衆)+ Funding(資金集め)
- クラウドファンディングの仕組み(購入型・投資型・貸付型・寄付型・寄付&購入公的型)
- 歴史と日本のプラットフォーム運営会社の紹介
- 「ものづくり」クラウドファンディングの成功例
- クラウドファンディングの市場規模
- 「購入型クラウドファンディング」資金集めの仕組み・流れ
- ①募集内容公開
- ②支援依頼・拡散以来
- ③第1波支援(直接の友人知人)
- ④口コミ・SNS拡散
- ⑤第2波支援(友人の友人)
- ⑥口コミ・SNS拡散
- ⑦SNS自然拡散・メディア拡散
- ⑧第3波支援(大衆)
- ⑨目標額達成
- 得られるもの
- ①支援者コミュニティ(仲間)
- ②認知拡大・広告宣伝(社会的信用・ブランド構築)
- ③資金調達(or予約販売)
- ④テストマーケティング
- ⑤ビジネスマッチング(販路拡大/技術供与)
- 「購入型クラウドファンディング」の成功事例
(場所づくり・子育て関連プロジェクト)紹介
質疑・感想など
参加者から今回の講義についての質疑や感想,意見などの発言があり,講師が応答した。
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舟橋の事例では仲間づくりの観点ではどうだったのか?
- 外部の立場で携わったが,村民の10%ぐらいの支援を想定し100名程度のコミュニティ形成を描いていたが,大口の企業からの支援が多く,若い世帯からの数は少なかった印象がある。子育て世帯の支援を考えていかなければならない。
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1波2波3波の支援のプロセスで舟橋村の事例での展開はどうだったのか?
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1波で30%ぐらいで,2波3波で残りが集まるのが一般的といわれているが,1波で大半2波で残りが集まった。地方の場所づくりは利用者に限定的となるが,他地域でも受け入れられるリターン品があれば変わった。地方の場合は,場所づくりとモノづくりでは展開が変わる。
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寄付型のクラウドファンディングの展開はどうか?
- 資金調達額の平均は,寄付型は50万購入型は100万となり,購入型を選ぶケースが多くなる。寄付控除があれば寄付型に支援者メリットがでるが,NPO等はそのメリットが無いので購入型を選択するケースが多くなる。支援者数も購入型の方が多くなるの。寄付型だと金額にかかわらず同等の対応が求められるが,購入型にするとクラス分けがし易い。
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成立しない案件での失敗する原因・要因は?
- 成功率は約3割ぐらい。失敗の理由は沢山あると思う。最近は1日で2〜300件の新規案件が発生しているで埋没化する。秋田の事例が2回失敗したのは自分目線のプロジェクトだったからで、タイトルを自分事に思わせ,キーピクチャーと写真タイトルを見直したことで成功につながった。また,リターン品と価格設定も成否につながる。
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県内企業での事例は?
- 創業支援やマーケティングや販促の一環として利用する企業が多い。
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日本で寄付型が発展する可能性は?
- 海外での寄付文化は,宗教的なものもあり普及している。日本でも少額の寄付は普及している。タイミングが合えば寄付型が成長する可能性はある。
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クラウドファンディング参加者のリピートは?
- リピートは,リターン品の満足度による。
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舟橋村で再度やる場合はリターンに魅力があれば成功できるのか?
- リターン品と共感があるプロジェクトになれば,何度でも成功が可能である。県外の人が舟橋に来る仕掛けが欲しい。