造園業地域イノベーション塾(第3回)
日時 |
:平成30年2月27日(火)17:00〜19:20 |
会場 |
:富山県民会館501号室 |
参加業者 |
:9社 |
造園業地域イノベーション塾の第3回目が開かれた。参加メンバーらは,富山大学の金岡教授の講義を受けて、人口減少・地方創生が進む富山において造園業は何が出来るのかについて意見交換した。
振り返り
本勉強会の概要と目的を再度確認。第1回目と2回目の講義内容の復習と今回講義の狙いと内容,今後のスケジュールについて説明した。
造園業地域イノベーション塾(第3回)講義
地域再生論
「地方創生にコミットする造園とは」
- Point① 地域づくりの新たな潮流とは?
- Point② 造園業として何ができるのか?
<主な講義内容>
- 地方の年齢別人口推移と地方創生の関係について
- 最近気になる公共施設(水族館を核とした地域再生,図書館でのビジネス支援
- 造園業界の現状(人口減少時代の課題,首都圏での造園発注の変化,Park-PFI)
- 人口減少はビジネスチャンス(地域を活性化する公園って何か)
- 市民が担う公共とは何か。どの様な状況,水準で公園管理目標を立てるのか。
- 国土形成計画に基づく地方創生
- 人口増加時代と減少時代の地域活性化の考え方の変化
- 人口規模とサービス提供規模(人口減の影響について)
- 地域課題解決へ向けた新たな地域経営(従来の公領域事例,公的価値を含む私の領域事
例,公と私との中間領域事例)
- 日本版CCRCにおける高齢者生活と未来型小さな拠点の形成
- 小さな拠点づくりの各地の事例
- 地域の課題はビジネスとなる。
- 舟橋村の子育てセンター設立のエピソード
- この公園があるから舟橋村に住みたいと思わせられるか?
- 地方創生に貢献する造園業とは?(地域活性化の核となる公園・地域課題を解決する公園)
話し合い
〈テーマ〉
人口減少によって県内各地で生じる問題の中で,貴社がビジネスとして取り組めそうなもの
進行 |
:株式会社日本能率協会総合研究所 塩見一三男 |
コーディネーター |
:富山大学地域連携推進機構 教授 金岡省吾 |
アドバイザー |
:舟橋村生活環境課課長 吉田昭博 |
<主な意見>
- 指定管理では自治体に対して提案していかないと予算削減だけが進行してしまうと感じるところだが、その提案が難しい。
- 人口減少は危機感を感じている。維持管理費の減少も顕著で、小学校では校内の緑の管理費も減少している状況。
- 造園の指定管理は全体の管理でなく,部分的な管理でしか無い。自由度が低く制限も多い。
- 人口減少のスピードがそれほどでもない砺波や射水地域で仕事をしているので危機感が薄くなってしまう。県内でも地域差がある。
- 他業界では合併や大手吸収などによる大規模化があるが,造園業界では小規模地域密着型の事業者が多いことから,共同事業などの可能性もある。
- 子育てや健康と造園業を結びつけるアイディアが中々浮かばない。長期間の保証が無く指定期間のある公園管理の中で,単独での新しい業種参入や取組は困難。地域の方や異業種の方とネットワークを作り進めることが近道だと思った。指定管理で利益を上げても次回の契約更新時に管理料を引き下げられることになり,我々のモチベーションがあがらないのが現実。
- 公共事業分野への魅力は低く,民間エンドユーザーへの業務にシフトしている。子育て世代への造園のアプローチにも力を入れている。
- 公園管理で複数の業種業社で手を組めるようにようになればいい。
- 人口減少により必要なサービスを受けられなくなり課題となることがわかった。課題解決への道筋を探りビジネスへつなげることを真剣に考えたい。
- 人口減少をチャンスととらえたい。使わない公園を無くし良い公園に変えるチャンスになる。
- 地方は人の取り合いになる。地域の魅力づくりに力を合わせて取り組んでいきたい。